はじめに
この度LPICレベル3を取得しましたので合格に至るまでの学習方法をレベル別でまとめてみました。自分自身Linux知識のほぼない状態でのスタートだったのできっと多くの方にとって役に立つ情報になっていると思います。
LPIC-1
101試験・102試験
スピマスという参考書を2~3周して前後半の2試験とも合格しました。言うまでもなくコマンドは手で打って覚えました。基本的にLPICは思考力を問われる試験ではなく、記憶力が勝負の試験ですので覚えれば誰でも合格可能です。大事なのは覚え方です。ただ読むだけでなく出来るだけ五感を使って覚えることをおすすめします。
レベル1に関してはスピマス以外の勉強をしていないに等しいので、これ以上解説のしようがありません。とにかくスピマスの内容を徹底的に覚えて下さい。
LPIC-2
201試験
201は小豆本を利用して学習し、全て頭に入ったと判断したタイミングで受験しました。ギリギリ合格だったので、あるいは小豆本の的中率は高くないかもしれません。というよりもこの書籍のボリュームが少ないのが原因かと思います。小豆本以外は使わなかったので、小豆本一本でも合格は可能だと思います。
202試験
202が恐らく全体を通して一番の鬼門です。分野が広く覚えなければいけないことが多いです。また覚える内容も細かいオプションなど覚えにくいものばかりです。
最初は201と同様に小豆本で勉強していましたが、小豆本だけでは意味不明だったので、早々に本を燃やしてping-tに乗り換えました。小豆本よりか頭に定着しやすかったですが、点数は低かったのでこちらも的中率は期待するほど高くはないかもしれません。
※ping-tとはCCNAの取得時にもお世話になったWebサイトです。
難しい試験ですが数種類のサーバプログラムの細かいコンフィグを勉強するので、実は一番楽しい試験でもあります。恥ずかしい話受験当時は、メールサーバを構築した経験が無かったのでかなり勉強になりました。
LPIC-3
レベル1・2とは異なり、いくつかの試験科目から一つを選択する方式になります。自分は一番実益がありそうな仮想化技術・高可用性クラスタの304試験を受験しました。実を言うとこの試験は非常に簡単です。黒本と呼ばれる書籍の問題がそのまま出題されているようなものでした。黒本を解いていれば余裕で受かります。
ここからは個人的な話ですが、304試験の学習をする中で実際にKVMを利用してubuntu上にwin10をインストールしてKindleを使ったりもしてみましたが、やはりVMは動きが重いと感じました。コンテナ型のDockerが流行っているらしいですが、それだとOSが限られるしやっぱりVMは個人利用向けではないのかもしれないなと思いました。
クラスタの勉強も面白かったです。LPICの取得後にdrbd (ネットワークを介したRAID1みたいなもの) のハンズオンセミナーに参加してきました。冗長性やHAは需要も高いのでいざという時に知識が役立つことがあります。
最後に
もちろんLPICを取ったからと言って直ぐに仕事に活かせる訳ではありませんが、LPICは資格取得を通じてLinuxに関する知識を効率よく身につけられる良い試験です。資格取得者に対する世間からの評価もまずまずなので是非挑戦してみて下さい。